スタッフブログ

2022/03/25 08:57

昨年、当店にてお届けした「職人ひとりで作るクラフト和紅茶」がリピーターのお客様に支えられて完売。

今回は、長谷部氏と新たなに共同開発した商品をご紹介します。


〈作り手〉

長谷部製茶は入間市にて昭和24年創業、自社店舗の裏が自社工場および自社農園です。

 


摘採機を操縦しているのが長谷部氏



収穫直後の移動時から自然萎凋がスタート



日中は太陽と風の力で萎凋を進めます



一昼夜かけて、茶葉本来の力を引き出していきます



最終工程までの全ての作業をひとりでおこないます


自分の目が行き届いたものだけで作りたい。だから、たくさん作れない。

それに自然萎凋だから、天気や湿度に気を使ってばかり。

でも、この紅茶を待ってくれているお客さんがいるのが嬉しい。

 

商品というよりは、まるで農家さんのおすそわけのような手作り紅茶。

 

いまでは口コミで少しずつお客様が増え、その出来上がりを待っていただく状況です。

 

それでも、たとえ数量が限られてしまったとしても、やはり手作りにこだわりたい。

 

毎回、大変な作業をひとりでおこなう長谷部氏ですが、同時にとても嬉しそうに紅茶づくりに取り組まれる姿が印象的です。

 

〈商品紹介〉

本商品の特徴を一言でいえば、それは自然由来の「さわやかさ」。

 

まずベースとなる長谷部氏の和紅茶からは、「強くはないが、自然な甘い香り」、そしてその味わいには「やわらかい渋みとすっきりとした優しい甘味」を感じます。

 

今回は、そこに無添加・ノーワックス・農薬不使用の自家製蜜柑を贅沢にブレンドしました。

 

紅茶と蜜柑のそれぞれに備わる自然由来の香りと味わいはお互いの良さを引き立て、飲み終わりには蜜柑のさわやかさが優しく残ります。

 


えぐみを一切感じない「さわやかさ」


実は今回の商品づくりにあたり、課題がありました。

それは、紅茶と蜜柑の比重の違いです。

 

本商品は類似商品と比較すると蜜柑の混合割合が多いです。

それでも、香料不使用かつ自然栽培蜜柑のため、柑橘特有のえぐみや嫌味を感じない仕上がりに。

 

ただその結果、紅茶をお客様へお届けする段階で、茶葉と蜜柑が袋のなかで上下に分離してしまう。これが課題でした。

 


最終製品前の状態


そして、今回はその解決策として、ティーバッグ商品に加工してお届けすることに。

 

一般的にティーバッグ原料には高品質なものは使われない、という印象があります(私だけかもしれませんが)。

また、綺麗な外観をお客様に見ていただきたい、という想いもありました。

 

しかし、長谷部氏とも「どうやったらお客様に美味しく飲んでいただけるのか」という観点から試行錯誤を重ね、今回の商品化にいたりました。

※原料をバランスよく配合するため、長谷部氏の紅茶ファンである某有名大学教授より、物理学の観点からアドバイスもいただきました



〈モノづくり〉

原料の蜜柑は、農薬不使用・無添加・ノーワックスです。

加えて、肥料も「米ぬか」を与えるのみ、という自然栽培。

 


茶畑の隣で栽培


蜜柑ひとつひとつを専用の包丁で一枚一枚、切っていきます。

そして、時間をかけて丁寧に乾燥作業をおこないます。

 


天日干しした後、乾燥機へ



重量は10分の1まで減ります


何をもって美味しい、と感じるかは人それぞれ。

この商品には力強さや分かりやすさが足りない、と感じる方もいるかもしれません。

 

それでも、個性的であることは間違いありません。

それは、雑味のないやさしい透明感。

 

太陽と風の力で自然萎凋された茶葉と自家製蜜柑。

それぞれの個性をひとつに包みこんだ新作紅茶を、皆様にも一度お試しいただけますと幸いです。

 


他商品と比較し、やさしさ・繊細さが際立ちます


 〈お届けのご案内〉

・単品(3g×6個)でご注文のお客様へ

 


・当店お薦めのお茶を少量(30g)ずつ、お楽しみいただけます

4月お届けの回で「長谷部さん家のさわやか紅茶 自家製みかん入り」をお届けします