2022/02/12 16:25
2021年4月のある日、前職の同期が奥さんと一緒に当店へ買い物に来てくれました。
そこで、その奥さんから「静岡でお茶を作っている親戚がいるんですが、最近とても人気があってお茶作りが間に合わないそうなんです」という話を伺いました。
「思い立ったら」ということで、すぐに茶畑に伺う段取りを。
それから数日後、静岡県の山間部/両河内。
高速道路を下り、山奥に向かって細い道を駆け抜け、その茶畑「豊好園」さんに辿り着きました。
一目瞭然ですが、そこはお茶づくりには厳しい環境。
そして、お茶の味には最高の環境でした。
※茶畑のなかでお茶を楽しむ「茶の間」は大人気
※当日は山口県から新婚旅行の方がいらっしゃってました
その時から約8ヶ月、やっと皆さんへ「豊好園」さんとコラボレーションした特別茶をお届けする準備が整いました。
〈作り手の想い〉
「作物は足音が好き」という先人の教えを守り、心が伝わるお茶を作り続ける片平次郎氏。
私が何かをお伝えするのではなく、ここでは「作り手」の想いをそのまま転記します。
私たちのこだわりは1つもありません。ただお茶の言う通りに動くだけです。
人間のエゴを一切排除し、人とお茶が対等の立場である事。旨みを追求し多くの肥料を撒き、河川を汚染してまでフォアグラのようなお茶は作りません。
〜お茶自らが生み出す旨みや香りを最大限に引き出す栽培・製茶にて「お茶は自然のもの」であることを感じていただけるよう大切に茶葉に仕上げる。それが茶農家の仕事だと。
お茶づくりは父・豊氏とともに
〈商品について〉
今回お届けするお茶の特徴を一言でいえば、茶畑に備わった「自然の力」。
作り手の想いにもある「お茶自らが生み出す旨みや香り」が最大限に引き出されています。
写真にあるように薄い水色でありながらも、山間部のお茶特有の「青く清々しい自然由来の香り」をたしかに感じることができます。
※当店ではこの香りを「本質香(ほんしつこう)」と呼びます
その味わいから濃厚なコクは感じませんが、ここでも「自然由来だからこそのクリアーかつ深みのある旨味・甘味」を「爽やかな後味」とともに楽しむことができます。
〈モノづくりについて〉
今回、皆様へお届けする商品は、2021年度の全国茶品評会へ「豊好園」さんが出品された茶葉を当店が落札し、その茶葉を主原料に、京都・宇治にて東京繁田園オリジナル版で最終仕上げしたものです。
全国茶品評会は、2021年度で75回目を数え、年に一度「各年の全国No.1(=最高品質)の茶葉を各種別ごとに審査・決定」する場です。
※歴史と伝統をもつお茶の発表会です
全国茶品評会に出品された茶葉は「出品茶」と呼ばれ、審査会の後、全国の茶業者が参加する入札方式によって販売されます。
※一番高い値段をつけた茶業者が購入できます
*最高品質を目指して製造された茶葉が所狭しと並びます
*2021年11月28日「第75回全国茶品評会出品茶入札販売会」
実際に出品されたお茶です。
※撮影時「落札できるか、どうか」は分かりません
春先に「豊好園」さんと出会い、この茶葉をお客様へお届けしたい、という想いがあっても、入札は公平なルールのもとでの一発勝負。
また、お客様へ「適価」にてお届けするためには、ただ落札すれば良いのではなく、それ相応の価格で入札しなければなりません。
そして結果、無事に落札。
京都・宇治にある提携先の工場にて豊好園さんの茶葉を主原料にして当店独自の合組み(ブレンド)後、最終仕上げ加工をおこない、今回のご案内となりました。
是非一度お試しいただけますと幸いです。