スタッフブログ

2021/10/23 21:30

約20年前に初めてアメリカに留学した時は、現地で日本食を見つけることは難しかった記憶があります。
ホームステイの最終日、ホストファミリーへお礼の日本食を作ろうとスーパーに行った際に、手に入れられたのは醤油だけ。
高校生ということもあり、今ほどインターネットも普及しておらず、途方にくれたものでした。

それから15年後、カナダに滞在した際は、日本食の多さにとても驚きました。移民国家ということもありますが
街に溢れるSUSHI(変なものが入っていたりもしますが)という看板や、米、醤油、豆腐、「出汁」も主要都市の一般的なスーパーで見かけました。
そして、そこで見つけた意外なものが「餃子」。
アジアンスーパーはもちろん、一般的なスーパーでもDumplingという名前で見つけることが出来ました。
ただ当時喜んで購入したものの、あれなんだか味が違う、、鶏肉!?と驚きました。

日本では豚肉を使用するのが一般的な餃子ですが、カナダでは豚推しではなく、鶏肉や牛肉でも販売されていました。
味は、、私の好みではなく、餃子特有のジューシーさもありません。紛らわしく並んで陳列しないでほしいなぁと内心思ってしまったものです。どうして、豚肉で作らないんだろう?しばらく考えて思ったのは移民国家であるカナダの特徴の一つ、豚肉を食せない他宗教の方も食せるようにという狙いからかもしれないという感想です。(あくまで個人的な見解ですが)
中国から来た餃子が日本化したように、それぞれの国に併せて、味だけでなく材料も変化していっているのではという気づきでした。

ではお茶はどうでしょうか。
ドイツの場合、ハーブティーこそ種類は豊富ですが、ジャパニーズグリーンティー(いわゆる煎茶)というと、
他のお茶(ここでのお茶はいわゆる葉っぱをお湯に浸して抽出した飲み物と定義します)よりも数が極端に減ります。
そして味というよりは栽培方法(オーガニックか否か)や、カフェイン有無(デカフェやカフェインレス)に注目されて分類されているように見受けられます。これからは製造方法や味のこだわりに加えて、こうした特徴に注目をしていかないと日本茶が世界のスーパーにズラっと並ぶことは難しいのではと感じます。味が良ければOKというだけでは、海外の、特に日本茶をあまり知らない世代に手にとってもらうには、こういったわかりやすい基準が必要だからです。

お茶の葉は害虫にとても弱い特徴あり、なかなか世界基準のオーガニック品質での栽培は難しいのが現状です。ただだからといって、たっぷり農薬が使用されているかというとそうではなく、限りなく減農に取り組み、ほぼ農薬を使用せずに大切に育てていただいたお茶を東京繁田園では仕入れています。そういった現在の事情を世界基準を視野に入れることと併せて、丁寧にお伝えしていく行動も必要なことだと感じます。

ちなみに、日用品がとても安いドイツで100g 1,000円のお茶はとても高いそうなのですが、、
価格の話は、また今度にしようじゃないか。。。笑


ドイツの韓国マーケットで購入した餃子 黒いお米はイタリア産の黒米 お茶は抹茶入り玄米茶